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We are the world [昔話]

ランチが予想外に出ないことで、店の経営が次第に辛くなってきたので、
予め準備していた夜の営業を、オープンの翌月から始めた。


夜の営業とはいっても、メンズだけの営業で ピルスナー系の瓶ビールとショットに、
つまみ系の一品料理を提供するだけの営業。

アメリカンな店の雰囲気と合わせてオシャレなツマミを出すことで、
仕事帰りのサラリーマンやOLさんで毎夜賑わった。
狙い通りだった。



が、近所の奥さん連中が来だしてからは様子が一変した。

酔ってくるとデカイ声で騒いだり、

ウェイターを隣に座らせようとしたり、

有線に合わせて歌ったり・・


下品な女性客ばかりが増え、男の客は次第に来なくなった。
結構ハードな店作りをしたつもりだっただけに、予想外の客層に戸惑っていた。



ある晩、借金するのにお世話になった女性が来店した。
歳はワタシより一回り上の33歳だが、小柄で華奢な可愛いタイプだから、実年齢より若く見える。


カウンター、ワタシの正面に座り、Early Timesをロックで注文した後 こう言った。

どう?私が宣伝するから女の客が増えたでしょ?」


お前かー!下品の根源は( ̄口 ̄;)!!


世話になってる以上、そう言えるわけもなく・・

「お陰様で売上も上々です」

と言うと 調子に乗って

「今度ライブしましょ!私の知ってる有名なバンドが無料でやってくれるから♪」

「それイイですね!是非お願いします!」


とは言ったが・・
後日来たのは有名なカントリーバンドだった・・( ̄Д ̄;)

その世界じゃ有名な人達でしょうし?無料で演ってくれるのは有難いけどね?
ワタシの店でバンジョーやアコースティックギターやバイオリン鳴らすの止めてくれる?
ウッドベースでか過ぎやしww


それでも断れないワタシ。



女性は来店すると必ず閉店までいて、ワタシのアパートへ泊まって帰る。
まるで絵に書いたような関係(笑)

早朝6時の喫茶から夜の12時までの営業に加え、夜の奉仕までしてたワタシは、
昼間の営業中に過労で倒れ、気が付きゃ病院のベッドで点滴をうたれてた。


店主のいない店内では、We are the worldのレーザーディスクがリピートされていたらしい・・




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